- 夜酒並木
- 熊本の地酒
Only Kumamoto
熊本の酒だけを置くバー
球磨の焼酎、川尻の赤酒、菊鹿のワイン
熊本市中央区・並木坂の「夜酒並木」には、県外の銘柄がありません。棚に並んでいるのは、人吉・球磨の米焼酎、川尻の赤酒、球磨と人吉のクラフトジン、阿蘇のクラフトビール、山鹿のワイン。この土地でしか揃わない並びを、一杯ずつお出ししています。
- 焼酎 700円〜
- 赤酒 700円
- ジン 1,100円〜
- 20:00 — 24:00(月・火 定休)
Why
なぜ、熊本の酒だけなのか
置ける本数には限りがあります。そこに全国の銘柄を少しずつ並べると、どこの街のバーでも飲めるものが少しずつある店になります。それなら、ここでしか揃わない並びにしたほうがいいと考えました。
熊本には、球磨の米焼酎という国が産地を認めた酒があり、赤酒という他県にほとんど無い酒があり、近年はジンもワインもビールも造られています。一県のなかだけで、蒸留酒から醸造酒まで一通り揃ってしまう。そういう県は多くありません。
出張や旅行で来られた方には土地の酒を、地元の方には「近所にあるのに飲んだことがなかったもの」を。個室でも、カウンターと同じものをお出しします。
Kuma Shochu
球磨焼酎 — 人吉・球磨の米焼酎
当店の焼酎は、すべて人吉・球磨の蔵のものです。米だけを原料にした米焼酎で、同じ「球磨焼酎」でも蔵ごとに驚くほど味が違います。
「球磨」は、国が産地を認めた名前です。
国税庁が指定する酒類の地理的表示(GI)のひとつで、産地は熊本県球磨郡及び人吉市、指定は平成7年6月30日。同じ日に指定されたのは「壱岐」と「琉球」だけでした。日EU経済連携協定でも保護対象になっています。
つまり、この地域でこの造り方をしたものにしか「球磨焼酎」とは名乗れません。スコッチやシャンパーニュと同じ考え方です。
- 白岳しろ/金しろ/銀しろ/KAORU|高橋酒造(人吉) 熊本の食卓でいちばん見かける米焼酎です。まず「しろ」から入って、飲み比べの基準にしていただくことが多い一本。KAORU は名前のとおり香りに寄せた造りです。
- 鳥飼|鳥飼酒造(人吉) 蔵によれば、独自の吟醸麹造りと自家培養酵母によるもの。栓を開けた瞬間に果実のような香りが立ち、焼酎だと言わずに出すと日本酒やワインと間違われることがあります。焼酎で吟醸香を表現した先駆けとされる一本です。
- 繊月/川辺|繊月酒造(人吉) 人吉城の別名からとった「繊月」と、日本有数の清流として知られる川辺川の名を冠した「川辺」。同じ蔵でも性格が違うので、2杯並べると球磨焼酎の幅がわかります。
- 武者返し|寿福酒造(人吉) 熊本城の石垣の名前を冠した一本。ロックで角が出にくく、食中に置いておける飲み口です。
- 大石|大石酒造場(球磨) 球磨川の最上流にある蔵で、樽での長期熟成を得意としています。樽由来の甘い香りがあるので、普段ウイスキーを飲まれる方に出すと納得されることが多い銘柄です。
飲み方について。球磨では昔から、専用の酒器「ガラ」と「チョク」で燗をつけて飲む習慣があります。当店ではロック・水割り・お湯割りでお出ししていますが、割り方の好みを言っていただければ合わせます。
「米焼酎は初めて」という方には、しろ → 鳥飼 の順で2杯お出しすることが多いです。同じ米から、ここまで違うものができるということが、いちばん伝わる並びなので。
Akazake
赤酒 — 熊本にしかない酒
県外の方に一杯だけ選んでいただけるなら、これをおすすめしています。熊本の人にとっては正月の当たり前で、県外の人にとってはほぼ未知の酒です。
赤酒は灰持酒(あくもちざけ)と呼ばれる種類の酒です。蔵元の瑞鷹によれば、もろみを搾る前に木灰を入れるのが最大の特徴で、酸を中和して保存性を高めるためのもの。この木灰によって微アルカリ性になり、時間の経過とともに糖分とアミノ酸が反応して、自然に赤みを帯びてきます。名前はここから来ています。
現在の酒税法上の分類は「雑酒」。清酒でも焼酎でもない、独立した枠に入っています。
熊本では、正月のお屠蘇と、郷土料理の調味酒として使われてきました。ご家庭の台所に一本ある、という県民の方も多いはずです。飲む酒として出す店はそう多くありません。甘口で度数は高くないので、〆の一杯にも向きます。
瑞鷹(ずいよう)|熊本市 川尻
赤酒のほかに、梅酒と果実の酒も置いています。
梅酒/梨の酒/葡萄の酒/柚子の酒/栗凛
どれも甘さが重くないので、焼酎のあとに1杯という流れで選ばれることが多いです。
川尻は熊本市の南、加勢川沿いの港町です。当店から車で20分ほどの距離に蔵があります。
Gin & Beer
熊本のクラフトジンと、阿蘇のクラフトビール
焼酎の蔵がジンを造っています。どちらも球磨・人吉の蔵のもので、ベースや原料に土地のものが入っています。
- BEAR'S BOOK|高橋酒造(人吉) 高橋酒造として初の本格クラフトジン。2021年11月8日発売、アルコール度数45%。熊本県産の三種の柑橘と、米のもみ殻を使っています。名前は「熊本」を直訳したもので、熊(BEAR)と本(BOOK)。ラベルの熊が本を開いている絵も、そこから来ています。
- jin jin GIN|高田酒造場(球磨) 蔵によれば熊本初のクラフトジン。球磨焼酎「あさぎりの花」をベースに、ジュニパーベリーと、熊本産の柑橘(晩白柚、不知火柑、甘夏、晩柑、はるか、ゆず)の皮、天草のローズゼラニウムを使っています。度数47%。晩白柚が入るジンは、そう多くありません。
- 阿蘇ブロンドエール/阿蘇レッドIPA 阿蘇のクラフトビール。焼酎とジンの合間に、口を変える一杯として出しています。
ジンはソーダ割りが基本ですが、jin jin GIN は氷や水を入れると白く濁ることがあります。品質の問題ではなく、焼酎の濾過技術を活かして香りの成分を残しているためです。
Wine
熊本ワイン — 菊鹿と、醸音
ワインは1本単位でお出ししています。個室で人数が集まるときや、記念日のご利用で選ばれることが多いです。
- 菊鹿シャルドネ(白・辛口)/菊鹿カベルネクレーレ(ロゼ・辛口) 熊本県北部、山鹿市菊鹿町のぶどうを使うシリーズです。菊鹿町は熊本市より標高が高く、寒暖差の大きい土地。日本ワインの品評会で評価を重ねてきたシリーズで、リリースのたびに売り切れる年もあります。
- 醸音(かものね)マスカット・ベーリーA(赤・辛口)/ナイアガラ(白・甘口) 同じ熊本ワインの、より気軽なシリーズです。マスカット・ベーリーAは渋みが少なく、ナイアガラは香りの華やかな甘口。ワインに慣れていない方とご一緒のときは、こちらから選ばれることが多いです。
ボトルの価格はお品書きに載せています。冷やす時間が要るものもありますので、確実にお出しできるよう、事前にお電話かInstagramのDMでご相談いただけると確実です。
Where to start
はじめての3杯
「何を頼めばいいか分からない」と言っていただければ、だいたいこの順にお出ししています。もちろん、途中で変えていただいて構いません。
- 白岳しろ(高橋酒造)まず基準を作ります。熊本の食卓の標準にあたる米焼酎です。ロックか水割りで。
- 鳥飼(鳥飼酒造)同じ米焼酎で、ここまで香りが変わるという比較。1杯目との差がいちばん大きく出る組み合わせです。
- 赤酒(瑞鷹)〆に、熊本にしかない一杯を。甘口なので、焼酎のあとでも重くなりません。
お一人様の目安(税別)
チャージ(席料)500円 + 700円 × 3杯 = 2,600円
表示価格はすべて税別です。銘柄によって700円・800円と分かれます。
Breweries
置いている蔵
すべて熊本県内の蔵です。県外の銘柄は置いていません。
Visit
熊本の地酒を飲みに行くなら
ここまで書いた酒は、すべて並木坂の店で一杯ずつ飲めます。ただ、来ていただく前に知っておいていただきたいことが3つあります。
ひとつ。日本酒(清酒)は置いていません。「地酒」と聞いて清酒を思い浮かべて来られる方がいるのですが、当店の棚にあるのは米焼酎・赤酒・果実の酒・クラフトジン・クラフトビール・ワインです。熊本の地酒といえばまず球磨焼酎、というつもりで揃えています。
ふたつ。居酒屋ではありません。お通しもお食事も出しません。飲むための店です。そのぶんチャージ(席料)500円だけで、一杯700円から飲めます。食事をしながら地酒を、という夜は、先に食べてから2軒目としてお越しいただくのがちょうどいいと思います。
みっつ。20時開店で、2階です。18時・19時は開いていません。並木坂沿いの DOLLARHOUSE、その2階 H-1号です。路面から店内は見えないので、看板を見つけたら階段を上がってください。並木坂からの行き方。
ご予約は基本的に不要です。人数が多いときや、扉のある個室を確実に使いたいときだけ、080-5251-6099 か InstagramのDM へご連絡ください。
| 営業時間 | 20:00 — 24:00 |
|---|---|
| 定休日 | 月曜・火曜 日曜は営業しています |
| 所在地 | 〒860-0848 熊本県熊本市中央区南坪井町5-4 DOLLARHOUSE 2階H-1号(並木坂沿い) |
| 席 | カウンター6席/完全個室(最大10名) |
| 予算 | チャージ500円 + 一杯700円〜 (税別・お食事の提供なし) |
| 電話 | 080-5251-6099 |
Sources
このページの出典
産地・製法・商品の情報は、各蔵と国税庁の公表内容によります(2026年9月確認)。
- 地理的表示「球磨」の産地・指定年月日 — 国税庁「酒類の地理的表示一覧」
- 赤酒の製法・分類・使われ方 — 瑞鷹株式会社「東肥赤酒について」
- BEAR'S BOOK の名前の由来・原料・度数・発売日 — 高橋酒造 ニュースリリース
- jin jin GIN のベース・ボタニカル・度数 — 合資会社高田酒造場「jin jin GINシリーズ」
- 菊鹿・醸音の産地とシリーズ — 熊本ワイン・菊鹿ワイン オンラインショップ
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